賃貸でお部屋を借りる際には、敷金・礼金・仲介手数料などの初期費用がかかります。
一般的に初期費用は家賃の4~6ヶ月分程度の金額が必要になります。
最近では、敷金・礼金がなし(ゼロ)の「ゼロゼロ物件」もよく見かけるようになりました。
さらには、敷金・礼金・仲介手数料が全て無料(ゼロ円)の「トリプルゼロ物件」なんてものまであるのをご存知ですか?
私もトリプルゼロ物件があるのは知っていましたが、今回初めてトリプルゼロ物件を契約することになりました。
実際に契約してみてのメリット・デメリット、感想などをご紹介したいと思います。
掘り出しモノ物件は寝て待て
現在は木造アパートの2LDKに住んでいます。
まだ入居して1年半ぐらいですが、入居当初から上の階の騒音がひどくこれ以上我慢できないので引っ越しを考えていました。
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日頃から物件の検索をしていましたが、うちには猫がいますので「ペット可」が絶対条件です。
ペット可物件は希少ですので、これだけでかなり選択肢は狭まります。
今回上の階の騒音でかなり大変な思いをしたので、今度の引っ越し先はメゾネットが理想です。
しかし、メゾネットでペット可となるとあるにはあるのですが、家賃が高かったり、立地が悪い(周辺に何もない地域)ばかりで、今一決め手がありませんでした。
期限が決まった引っ越しならこの中から選ぶしかないのですが、うちの場合上の階がうるさいので早く引っ越したいという思いはあっても、良い物件があったら引っ越そうというスタンスでしたので、定期的に賃貸サイトで物件検索を繰り返していました。
そして、ついに掘り出しモノ物件を見付けました!
メゾネットの3DKでペット可!
築はやや古いですが、DK4.7帖、洋室8帖、2階に6畳の和室が2部屋で、専有面積56.0㎡。
これで家賃が今より1万円も安いのです!
家賃が1万円も下がる上に、上の階の騒音に悩まされなくて済むのなら引っ越さない手はないでしょう!
落とし穴がないか調べる
物件の詳細を確認すると、敷金・礼金なし、さらに仲介手数料も無料の「トリプルゼロ物件」でした。
おまけに保証会社の保証料も無料!と謳ってます。
これなら初期費用を安く抑えられる!
けど、こんなにお得だと裏がありそうで何だか怖いですね。
落とし穴がないかしっかり確認します。
写真を見る限り部屋の中も綺麗ですし、水回りもそれほど古さを感じません。
和室が1部屋だったら良かったのですが…まぁ仕方ないですね。
上の階の騒音のせいで予定外の引っ越しなので、引っ越しに係る費用が安く抑えられるのは願ったり叶ったりです。
問題は入居の条件ですね。
賃貸サイトの情報を細部まで確認すると、やっぱりありました!必須事項。
物件詳細の備考欄に必須事項として、保証会社加入、火災保険加入、緊急対応サービス加入、鍵交換、抗菌消臭費が記載されていました。
保証会社と火災保険の加入、鍵交換は普通ですが、緊急対応サービス加入、抗菌消臭費は要らないですねー。
節約したいので鍵交換もなしにしたいぐらいです。
しかし、仲介手数料を無料にしている代わりに保証会社や緊急対応サービスへの加入が必須になっている物件は多いです。
保証会社や緊急対応サービスは加入することで不動産屋が代理店報酬を得られますので、「要らない」と言っても外してくれないことが多いです。
あと、ペット可物件だと「抗菌消臭費」が必須になっているところが多いです。
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賃貸サイトに書いていない情報がある
通常ペット可物件だと、敷金・礼金なしの「ゼロゼロ物件」でも、「ペット飼育の場合、敷金プラス1ヶ月分」とか家賃が数千円上乗せされることが多いです。
しかし、賃貸サイトには「ペット可」とは書いていますが、敷金や家賃のことは特段書いていませんでした。
他にも、通常は「退去時のハウスクリーニング費用は全額借主負担」だとか、和室があると「畳の表替え費用は全額借主負担」とか記載されていることが多いですが、それも記載がありません。
これらの条件は賃貸サイトに記載がないからといって、本当に上記のような負担がないとは限りません。
契約の段階になって、契約書にばっちり書かれていることも珍しくありませんので、内見に行く前に問い合わせておく必要があります。
メールで問い合わせ
まずはメールで空室状況の確認と、初期費用の概算金額を問い合わせしました。
すぐに担当者から電話があり、概算金額を教えてくれました。
敷金:0円
礼金:0円
家賃:**,000円
共益費:*,000円
駐車場代:*,000円
仲介手数料:**,*00円 ⇒ 0円
火災保険(2年):20,000円
鍵交換:16,200円
緊急対応サービス(2年):16,200円
保証料:**,*00円(家賃+共益費の50%) ⇒ 0円
初期費用は、敷金、礼金、仲介手数料、保証料がありませんので、前家賃、共益費、駐車場代、火災保険、鍵交換、緊急対応サービスのみでした。
前家賃を省いて考えると初期費用は52,400円!
びっくりするぐらいの安さです。
ペット飼育の際の敷金や家賃の上乗せはありませんでした。これは嬉しい!
退去時の費用についても質問したところ、抗菌消臭費で15,120円(税込)、ハウスクリーニングで54,432円(税込)、畳の表替えで68,688円(税込)。
敷金がないので、退去時には最低でも138,240円を支払わなければいけない計算になります。
他にも私の不注意や猫が傷付けてしまった部分については、退去時に原状回復の修繕費を別途請求されます。
痛い!痛すぎるっ!
ちょっと退去費用高すぎない!?
敷金1ヶ月預けてても足りないじゃん。
ペット可物件なので抗菌消臭費は分かります。
ハウスクリーニングも最近は借主全額負担が多いので100歩譲ってまだ分かります。
ずるいなーと思うのは畳の表替えです。
そもそも畳は普通に生活しているだけで日光の日焼けなどで自然損耗していきます。
このような自然損耗を「経年劣化」といいますが、経年劣化は借主の責任ではないので、貸主(大家さん)の負担で修繕するべきものです。
それなのに、契約書の特約に「畳の表替えは経年劣化にかかわらず全額借主負担とする」と書いて借主に負担させる不動産屋もよく見かけます。
和室が1部屋ならまだ目を瞑れたのですが、2部屋あるのでこれはかなり痛いです。
他にも注意事項として、1年未満の解約で家賃2ヶ月分、1年以上~2年未満の解約で家賃1ヶ月分の違約金があることが分かりました。
内見に行く
翌日は平日の月曜日でしたが、仕事が終わってから実際の物件を内見しに行きました。
出来れば明るい時間帯が良かったのですが、次の週末までの間に他の人が決めてしまうかもしれませんので、良い物件はスピード勝負です。
部屋に入ってブレーカーを上げても電気がつきませんでした。
電気のメーターがスマートメーターだったので、遠隔操作で電気の供給が止められていたのです。
幸いまだ外は明るかったので、雨戸と窓を開けて部屋の様子は見ることが出来ました。
特に写真と遜色はなく、思った通りの良い物件でした。
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隠し部屋を発見
2階に上がった際、階段の天井に隠し扉のようなものがありました。
和室の押入れの中にロックを外す棒があったので開けてみました。
するとびっくり!
ロフトみたいな折り畳み式のハシゴが出てきて、上に昇ると2畳ぐらいの収納スペースでした。
屋根裏収納ってやつですかね?
これは不動産屋も把握していなかったそうです。
収納スペースは十分あるので使うことはないと思いますが、隠し部屋みたいで楽しかったです。
押入れのシミ
内見時に気になったのは2階の和室の押入れの中に、雨漏りしたようなシミがあったことです。
雨漏りならもっと木が腐ったりすると思いますが、そこまでひどくはありません。
しかし、明らかに水が染みた跡があり、水滴の跡もありました。
不動産屋も「雨漏りではないと思いますが…」と首を傾げていましたが、もしかしたら加湿器などによる結露の跡かもしれません。
湿気がこもりやすいのは確かなのでこまめに換気をするとか、押入れに除湿剤を置くなどの対策が必要だと思いました。
換気扇の位置
その他気になったことと言えば、換気扇の位置です。
内見した物件の換気扇が、お隣さん(一軒家)のリビングの窓(腰窓)の目の前にあるのです。
お隣さんがリビングの腰窓を開けないのなら良いのですが、もし窓を開けるとなると、換気扇の排気がお隣さんのリビングにダイレクトに入ってしまいます。
私は換気扇の下でだけタバコを吸いますし、料理もしますので、苦情を言われる可能性があります。
管理会社にも話しましたが、前の住人の時はそのようなトラブルはなかったと言っていました。
一応お隣さんには引っ越しの挨拶に行った際にきちんと話しておかなければと思います。
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敷地内の駐車場が縦長
物件の敷地内に駐車場があるので借りるつもりだったのですが、実際に見てみると非常に横幅が狭く停めにくそうでした。
私の車は軽自動車なので停められなくはないですが、路地も狭いので出し入れが面倒くさそうです。
駐車場は2台分の駐車スペースがあるのですが、駐車場の形が縦長なので縦列駐車になります。
敷地内の駐車場は一括で借りることになるので1台停めても2台停めても2台分の金額です。
なので、敷地内の駐車場は借りずに近隣の駐車場を借りた方が良さそうです。
庭の木の手入れは?
賃貸物件ですが、2世帯だけのメゾネット住宅なのでほとんど一軒家みたいな感じで、小さな庭までついています。
その庭に3本の木があるのですが、かなり大きくなっていてお隣や裏の家の敷地内にまで広がっていました。
この木の手入れって誰がするんでしょう?
大家さんの負担で定期的に剪定してくれるのならいいのですが、自分で剪定しなければいけないならこの木はいらないです。
外からの目隠しにはなりますけど、手入れをする手間や虫の発生を考えると無い方がいいです。
家賃が安い理由を考える
実際の物件を内見しましたが、やはりかなりの好物件です。
最寄りの駅からは徒歩18分と遠いのですが、電車はほとんど利用しないですし、移動手段は車が中心なので私にとっては全く問題ではありません。
築が23年と古いのですが、それを加味したとしても設備やメゾネット、ペット可という条件を考えるとかなり安いです。
事故物件ならもっと安いはずなのでそれは心配していないのですが、何かしら家賃が安いなりの理由があると思うので考えを巡らせます。
不動産屋に家賃の安い理由を聞いてみましたが、やはり「築年数と立地の悪さでしょう」と言っていました。
お隣さんも感じのいいご夫婦らしいですし、特に今まで近隣トラブルもなかったそうなので問題なさそうです。
これは本当に掘り出しモノ物件だと思います。
退去費用がネック
内見を終え家に帰りましたが、申し込みするか見送るかを決断しなければいけません。
物件は総合的に見ても、お値段(家賃)以上の物件だと思います。
とにかく家賃が安いですし、この家賃でこれ以上良い物件は見つからないと思います。
初期費用が思いの他安かったので、入居するのは簡単です。
しかし、退去費用がネックです。
退去時に最低でも138,240円を支払わなければいけないのです。
クロスも新品に張り替えていたので、猫が引っ掻いてしまったりすると張り替え費用を請求される可能性もあります。
むぅ…。(悩む)
違約金は2年以上住めば消滅するのであまり気にしていないのですが、退去費用ですよね…。
退去する時は別の物件に引っ越す訳ですから、そちらの初期費用もかかりますし。
むぅ…。(悩む)
しかしよく考えると、今より家賃が1万円も安いのです。
2年住んだら今の家より24万円もお得なのです。
あ、余裕じゃん♪
一般的な賃貸物件を借りるなら家賃の4~6ヶ月分のお金がかかるわけですから、初期費用と退去費用を足して考えても安く収まっている方だと思います。
ということで、申し込みすることに決めました!
鍵交換する?しない?
引越し費用は少しでも安く抑えたいので、いつもは家賃交渉や初期費用などの値引き交渉をします。
今回は敷金・礼金がなしの上、仲介手数料や保証料も無料なので値引き交渉しなくても十分安いのですが、不要な費用は削りたいものです。
むむっ。上手く流されてしまいました。
前の入居者がどんな人でなぜ退去したのかを質問したところ、前の入居者は外国籍の方で国に帰るという理由で退去されたそうです。
どれくらいの期間住んでいたのか聞いたら、1年半ぐらいと言っていました。
そういえば、この辺りはやたらと外国籍の方を見かけます。
近隣に工業団地が多いので、そこで働く外国人のベッドタウンになっているようです。
前の住人が合鍵を持っている可能性もゼロではないので、今回は鍵交換をした方が良いと思いました。
鍵交換という名目でお金だけ取って実際は鍵交換をしないなんてことがあったら嫌なので、鍵交換代を払うなら立会いを希望しようと思っていました。
しかし、もし本当にお金だけ取って鍵交換をせず、前の住人に合鍵で侵入されたりしたら不動産屋の責任ですし、大問題になりますから、余程悪質な不動産屋でない限りちゃんと鍵交換はしてくれると思います。
なので今回は鍵交換費用を払って、立会いもしないことにしました。
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畳の表替え全額借主負担は納得できない
今回の物件は退去時に抗菌消臭費で15,120円(税込)、ハウスクリーニングで54,432円(税込)、畳の表替えで68,688円(税込)の支払いが発生します。
和室が2部屋あるので、畳の表替えを全額借主負担にされるとかなり高くついてしまいます。
上記でも記述した通り、畳は普通に生活しているだけで経年劣化していきます。
経年劣化は借主の責任ではないので、本来は貸主(大家さん)の負担で修繕するべきものです。
この点についても突っ込んでみました。
鍵交換のことと退去時の畳の表替え費用の件で軽くジャブを打ってみましたが、あまり条件交渉に応じる気が無いというか、融通が利かない印象を受けました。
まぁ、元々が仲介手数料と保証料を無料にしてあるお得なプランなので、あまりしつこく値切ろうとしたらこちらの印象が悪くなるので、これ以上値引き交渉するのはやめました。
多少不利な条件があったとしても借りたい物件ですから、今回は特に交渉なく進めようと思います。
でもやっぱり畳の表替え費用全額借主負担は納得できないので、契約更新のタイミングで交渉してみようと思います。
申し込みしました
翌日、内見した物件を申し込みに不動産屋へ行きました。
メールで問い合わせ ⇒ 内見 ⇒ 申し込み までたったの3日。
何度も言いますが、良い物件はスピード勝負ですからね。
不動産屋に聞いたらやっぱり問い合わせは何件も入っていると言っていました。
申し込みは免許書のコピーを取って、保証会社の申込書を書いただけで終わりました。
所要時間15分。
保証会社が信販系の保証会社だったので入居審査は厳しめですけど、大丈夫でしょう。
入居審査
申し込みをしたのが火曜日の夜でしたが、審査の結果は3日後の金曜日には出るとのことでした。
しかし、実際は週明けの月曜日に結果が出ました。
申し込み書に記載した勤務先に本社の住所を書いたのですが、それが引っかかったみたいです。
水曜日が不動産屋の定休日で、木曜日に実際の勤務先住所の確認が入りました。
そこから審査に入ったと思うので、土日を挟んで週明けの月曜日に結果が出たという感じです。
保証会社によっては土日に営業していないところもあるので、土日を挟むと結果まで時間がかかる場合があります。
また、派遣社員や自社の支店・営業所勤務、他社への出向などで、会社と実際の勤務先が異なる場合はこのように確認が入るので、申し込み時に両方伝えた方がいいですね。
なかなか結果が出ないと落ちたのかと不安になってしまいますし。
審査結果は無事通過し、大家さんの承諾も頂けました!
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精算書が届きました
無事に入居審査に通ったので、次は契約に向けての準備です。
すぐに不動産会社から正式な初期費用の精算書が届きました。
中身を確認すると、おやっ?
問い合わせた時に聞いた概算金額より安くなってる!
駐車場を契約しないことにしたので、駐車場代は無くなっていますが、それだけでなく緊急対応サービスの金額が0円になっているのです。
敷金:0円
礼金:0円
家賃:**,000円
共益費:*,000円
仲介手数料:**,*00円 ⇒ 0円
火災保険(2年):20,000円
鍵交換:16,200円
緊急対応サービス(2年):16,200円 ⇒ 0円
保証料:**,*00円(家賃+共益費の50%) ⇒ 0円
不動産会社に確認したところ、駐車場を契約しないことにしたため、その分の仲介手数料が発生しなくなったので、代わりに緊急対応サービスの料金をなしにしてくれたそうです。
これは嬉しい誤算でした!
このおかげで初期費用がなんと10万円を切ったのです。
しかもこの中に前家賃が含まれていますから、実質初期費用はたったの36,200円でした。
契約時に必要な書類
不動産屋からは契約時に下記の書類を持参するように指示がありました。
- 入居者全員の住民票
- 収入証明書 ※源泉徴収票又は直近の給与明細3ヶ月分
- 銀行印
- 認印(シャチハタ以外)
- ペットの写真
- 契約金
不動産屋によっては他の書類を用意してくださいと言われる場合もありますが、一般的には上記の書類で事足りると思います。
いざ!本契約
いよいよ契約です。
上記で指示された書類を持って不動産屋に行きました。
内見でお世話になった担当者の方が宅建士の資格を持っており、重要事項説明を受け、契約書の読み合わせをしました。
特段おかしなところはありませんでしたが、不動産屋が用意した書類に不備があったり、説明の際の言い回しが正しくなかったりしたところがありました。
そこはきちんと確認した上でサインしました。
賃貸の契約が初めての人や、あまり慣れていない人は難しく感じる契約ですが、禁止事項と退去時の原状回復に係る修繕費の特約などをしっかり確認しておけば大丈夫だと思います。
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あとは家財・火災保険と緊急対応サービスの申し込み書を書いて、書類に印鑑を押して終わりです。
所要時間は1時間ちょっとで終了しました。
しかし、ここで私はやらかしてしまいました。
何と、銀行印を家に忘れてしまったのです。
幸い管理会社が家から近いので、家に取りに帰って再度銀行印だけ押しに行きましたけど、家を出る前にちゃんと確認しなかったのが痛恨のミスでしたね。
こんな私を反面教師にしてください。
抵当権が設定されていた
意外だったのが物件に抵当権が設定されていたことです。
抵当権が設定されているということは、貸主(大家さん)が物件を担保に金融機関等から借り入れを行っているということです。
万が一大家さんの返済が滞ってしまうと、金融機関が物件を競売にかけてしまうことになります。
競売で物件が落札された場合、契約期間内であっても新しい所有者に物件の明渡しを求められる場合があるのです。
新しい所有者から退去を求められた場合、6ヶ月の猶予期間が終了した後は退去しなければなりません。
この時、前の所有者に預けた敷金は引き継がれないので、最悪敷金が返ってこない場合があります。
また、居住し続ける場合には新たに敷金の預け入れを要求される場合があるというものです。
大家さんが借入金を返済できなくならない限りそのようなことにはならないので、それほど気にすることではないと思いますが、皆さんももし物件に抵当権が設定されていたら、最悪の場合上記のようなリスクがあることを頭の片隅に残しておいてください。
今回契約した物件は今の大家さんに代わってまだ2年ぐらいらしく、お隣さんは前のオーナーさんの頃から住んでいるそうです。
管理会社も今の大家さんになってから物件の管理を委託されたので、あまり詳しいことは知らないみたいでした。
どれくらい得したのか試算してみた
今回契約したのがトリプルゼロ物件だったので、一般的な物件と比較してどれくらい得したのかを試算してみたいと思います。
家賃を60,000円と仮定して、敷金1ヶ月、礼金1ヶ月で計算してみると…。
一般的な物件 | トリプルゼロ物件 | |
---|---|---|
敷金 | 60,000円 | 0円 |
礼金 | 60,000円 | 0円 |
家賃 | 60,000円 | 60,000円 |
共益費 | 2,000円 | 2,000円 |
仲介手数料(税込) | 64,800円 | 0円 |
鍵交換費用(税込) | 16,200円 | 16,200円 |
火災保険 | 20,000円 | 20,000円 |
緊急対応サービス(税込) | 16,200円 | 0円 |
保証料 (家賃+共益費の50%) |
31,000円 | 0円 |
合計金額 | 330,200円 | 98,200円 |
その差額、なんと232,000円!
一般的なトリプルゼロ物件だと、敷金、礼金、仲介手数料が0円になると思いますので、家賃の3ヶ月分も安くなる計算になります。
私の場合、トリプルゼロ物件に加え、さらに保証料と緊急対応サービスまで0円になったので破格の安さとなりました。
【まとめ】トリプルゼロ物件はお得なのか?
今回初めて敷金・礼金・仲介手数料が無料の「トリプルゼロ物件」を契約したのですが、本当に初期費用がびっくりするぐらい安かったです。
以前住んでいた部屋も敷金・礼金がなしの「ゼロゼロ物件」だったので比較的安く入居できたのですが、それとは比にならないぐらい安く済みました。
過去最安値です。
こんな金額で部屋が借りられるなんて驚きです。
一人暮らしをしたいけどなかなか踏み切れない人、引っ越しをしたいけどなかなか踏み切れない人は、やっぱり初期費用がネックになっていると思います。
初期費用はある程度まとまったお金が必要になるので、貯金に余裕がないとなかなか踏み切れないですよね。
しかし「ゼロゼロ物件」や「トリプルゼロ物件」は、本当に初期費用を安く抑えられるので、入居する敷居が非常に低いというメリットがあります。
先立つものがないけどどうしても引っ越さなければいけない人には打ってつけだと思います。
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私の場合、退去時のハウスクリーニング費用や畳の表替えが高くつく物件ですが、それは「トリプルゼロ物件」だからではなく、一般的な物件でも同じことです。
ハウスクリーニングは一般的に「単価×平米数」で計算されますので、広い部屋になるほど高くなります。
畳の表替えも「単価×畳数」で計算されますので、うちの場合たまたま6畳の和室が2部屋もあったので高くついてしまったというだけの話です。
仲介手数料が無料になる代わりの条件は違約金と緊急対応サービスの強制加入ですね。
違約金は1年未満の解約で家賃2ヶ月分、1年以上~2年未満の解約で家賃1ヶ月分が発生しますが、2年住めば消滅します。
携帯電話や光回線も基本的に2年単位の契約で、更新月以外の解約は違約金が発生しますから、似たようなものですね。
むしろ2年以降はいつ解約しても違約金が発生しないのですから、携帯電話や光回線より良心的だと思います。
2年の縛りが長いように感じられますが、快適な部屋なら2年なんてあっという間です。
緊急対応サービスは加入することによって不動産屋に代理店報酬が入るので、それを仲介手数料に充てているのだと思います。
おそらく大家さんからも広告料をもらっていると思うので、仲介手数料と保証料を無料にしても利益が出るのだと思います。
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そう考えると、ゼロゼロ物件やトリプルゼロ物件は、良い物件をしっかり選んで上手に利用すれば本当にお得だと思います。
中には家賃が割高に設定されている物件もありますが、私が契約した物件は明らかに相場より家賃が安いので、安心して長く住める物件だと思います。
最初からゼロゼロ物件やトリプルゼロ物件に絞って部屋探しをするのはあまりおすすめしませんが、部屋探しをしていて気になった物件がたまたまゼロゼロ物件やトリプルゼロ物件だったら、それはそれでありだと思います。
今まで初期費用がネックで引っ越しや一人暮らしを諦めていた人も、安く引っ越しできるチャンスだと思います。
お得で良い物件に出会えるといいですね。