引っ越し当日は時間との闘いです。
特に引越し業者に依頼している場合は、業者が来る時間までに全ての荷造りを完了させる必要があります。
始めて引っ越しされる方は段取りが上手くいかず、引越し業者や近隣に迷惑をかけてしまう可能性もあります。
また、ご自分で引っ越しされる方は引越し当日になって「あれがない!これがない!」と慌てないように、必要な道具や資材は前もって準備しておきましょう。
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この記事では、引っ越し当日の流れをご紹介したいと思います。
引っ越し当日まで使ったものを箱詰めする
朝起きたら引っ越し当日まで使ったものをまとめ、荷造りを完了させましょう。
布団は布団袋に収納するか、布団圧縮袋で圧縮してコンパクトにしましょう。
身支度が終わったら、歯ブラシ・ドライヤー・トイレットペーパー・残った食器、携帯の充電ケーブル等、生活必需品を1つの箱にしまいましょう。
引っ越し当日まで使ったものは新居でもすぐに使いますのでバラバラに箱詰めせず、1つの箱に入れておくと荷解きが楽になります。
荷物の搬出
引越し業者が到着したら荷物の搬出が始まります。
最初にダンボールや衣装ケースなどが運び出され、最後に冷蔵庫や洗濯機など、大きい家具が搬出されます。
引越し業者は搬出路の確保や養生をしっかりやってくれますので、安心して任せておきましょう。
業者が荷物を搬出している間、同時に掃除をすると時間の短縮になります。
自分で引っ越しされる方はレンタカーなど、車を用意してからの作業となります。
搬出の順番は業者の場合と同じで「ダンボール類⇒大型家具」ですが、新居に搬入する際は逆になり「大型家具⇒ダンボール類」となります。
軽トラックなどで複数回往復する場合は、新居への搬入を基準にして「大型家具⇒ダンボール類」の順で運ぶと良いでしょう。
積み忘れがないか確認
押入れやクローゼットの中、天袋や床下収納など、積み忘れた荷物がないかを確認しましょう。
外に置いてある自転車や植木鉢なども忘れがちなので注意しましょう。
私は以前、引っ越しの搬入作業をしている時に若いお兄さんが訪ねてきて「前の住人なのですが忘れ物をしたので取りに来ました。」と言われたことがあります。
前の住人とは言え、部屋の中に入れるのは抵抗があったため「どこにありますか?取ってきます。」というと「…天袋の中です」と。
天袋の中を見てみるとビニール袋に入った大量のエロ本が出てきました…。
彼にとってはそんなに大事なものだったのでしょうね(笑)
退去の立会い
引っ越し前の部屋が賃貸物件の場合、管理会社による退去の立会いが必要な場合があります。
引越し当日が退去日の場合、この立会いを荷物の搬出が完了してから新居への移動する間に行わなければいけません。
退去の立会いは極端な汚れや大きな傷、設備の損傷がないか等をチェックされ、鍵を返却して終わります。
これを基に原状回復費用を算出し、敷金の精算が行われますので、部屋はなるべく綺麗に掃除しておいた方が良いです。
また、引越し業者は積み込みが終わるとすぐに新居に向けて出発します。
引越し業者は法律上、お客を同乗させて新居に運ぶことはできませんので、退去の立会いの所要時間や移動にかかる所要時間を計算し、搬入開始時間を業者と打ち合わせしておかなければいけません。
その搬入開始時間に間に合うよう、速やかに新居に移動する必要があります。
時間の調整が難しい場合は、退去日を数日後に設定しておいて、後日ゆっくりと立会いをするもの良いと思います。
引っ越しの挨拶回り(旧居)
ご近所さんと良好な関係を築いていた場合は、引越す旨を伝え、お世話になったお礼を兼ねてご挨拶をしましょう。
留守で会えなかった場合は後日挨拶に行くのがベストです。
距離や時間の関係で再訪が難しい場合は、紙袋に手紙と粗品を入れてドアノブにかけておいても良いでしょう。
新居の鍵を受け取る
新居の鍵は原則入居日に受け取ることができます。
引越し当日が入居日の場合、管理会社に立ち寄り、鍵を受け取ってから新居に向かいます。
管理会社によっては事前に鍵を渡してくれる場合もありますが、契約上入居日より前に新居に立ち入ったり荷物を搬入してはいけません。
新居の写真を撮る
新居に元々ついていた汚れや傷は荷物の搬入前に必ず写真を撮っておきましょう。
これはその汚れや傷が入居前からついていたということを証明するためで、退去時に敷金の返還で揉めた際(原状回復費用の不当な請求があった場合)に証拠として役立ちます。
荷物搬入の指示出し
引越し業者が新居に到着したらすぐに荷物の搬入が始まります。
搬出と同様、壁や床を傷付けないよう搬入路の養生をしてくれます。
荷物の搬入は搬出と逆の順番で運び込まれます。
まず、冷蔵庫、洗濯機、ソファーなど、大型家具から運び込まれます。
設置場所をどこにするか聞かれますので、その都度業者に指示します。
ダンボールなどはどの部屋に運び込むかマジックなどで書いておけばスムーズですが、内容物しか記入していない場合はその都度どこに運ぶかを聞かれますので、どの部屋のどの辺りに運び込むかを指示しましょう。
搬入が終わると、積み下ろし忘れたものがないか、壊れたものがないかなどの確認を業者と一緒に行い、料金を支払って終了となります。
業者が帰ったあとに紛失や破損が見つかっても、手続きに時間がかかりトラブルになる場合がありますので、しっかりと確認しましょう。
ガス開栓の立会い
電気・ガス・水道のライフラインのうち、ガスだけは開栓の立会いが必要です。
当日に連絡しても、空きがなければ係員が訪問できない場合がありますので、事前に開栓の予約と訪問時間を決めておく必要があります。
私は一度このガスの開栓の予約を忘れ、引っ越しして数日間お風呂に入れなかったことがあります。
幸い、旧居の退去日まで数日あり、距離も近かったことからお風呂だけ入りに行きましたが、本当に不便な思いをしました。
電気はブレーカーを上げればすぐ使えますし、水道も蛇口を捻ればだいたい水が出ます。
水が出ない場合でも、メーターボックスの止水栓を捻れば水は出ますので困ることはありません。
しかしガスだけは開栓の立会いをしない限り使えませんので、忘れずに開栓の予約をしておく必要があります。
近隣への挨拶回り(新居)
荷物の搬入が終わったら近隣への騒音のお詫びを兼ねて、引っ越しの挨拶回りに行くことをおすすめします。
都市部や単身の場合、引っ越しの挨拶をする人は少なくなっています。
隣人にあまり関心を持たない人も多く、隣にどんな人が住んでいるのかも分からないという人も少なくありません。
しかし、私の経験上、引っ越しの挨拶回りはしておくべきです。
挨拶に行くと「真面目な人」「律儀な人」という印象を持たれ、それを機に外で顔を合わせた時に挨拶を交わす良好な関係が築けます。
逆に挨拶に来てもらった時は、やはり「律儀な人だなぁ」と思いましたし、とても好印象でした。
マンションやアパートの場合は、両隣と上下階だけでも十分だと思います。
戸建ての場合は「向こう三軒両隣」という言葉がある通り、両隣と向かいの3件+裏の1件は挨拶をしておいた方が良いと思います。
挨拶の時に持参する粗品(手土産)は1000円程度のもので問題ないです。
私の場合、タオルセットや台所用洗剤などを渡しました。
引っ越しの挨拶回りについては下記の記事にまとめましたので、参考にして頂けると幸いです。
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必要最低限の荷解き
引越し当日に全ての荷解きを終わらせる必要はありませんが、最低限寝るスペースは確保しましょう。
衣装ケースやすぐに使わないものは押入れやクローゼットにダンボールごと収納してもいいでしょう。
カーテン、布団、洗面用具、トイレットペーパーなど、すぐに使う生活必需品から荷解きしていきましょう。
あれもこれもとダンボールを開けると部屋が散らかりますので、1箱ずつ設置場所や収納場所を決めてから開梱し、全ての荷物を出し終えてから次の箱を開けるようにしましょう。
また解体した家具の組み立てや押入れ・クローゼットへの収納は、作業する時間に注意しましょう。
家具の組み立ては気を付けていてもガタン!ゴトン!と大きな音がしますし、押入れやクローゼットの中の壁は非常に薄いので、ダンボールを押し込む音でも隣に響きます。
騒音で近隣に迷惑をかけないためにも、夕方以降の作業は控えた方が良いでしょう。
引越し蕎麦を食べる?
「引越し蕎麦」という言葉があるように、引っ越ししたらお蕎麦を食べるのが習わしと思っている方が多いのではないでしょうか。
実は引越し蕎麦は、食べるのではなくて、ご近所に配るのが正しい習わしです。
「おソバに引っ越してきました」「細く長くよろしくお願いします」と、少し洒落をきかせた意味が込められています。
「向こう三軒両隣」もこの蕎麦を配る家を表したものです。
しかし、近年では引っ越しの挨拶には「日用品」を配り、蕎麦は引越し当日に食べるものと認識されるようになっています。
別にそれが間違いではないと思いますし、正しい風習に従う必要もないと思います。
蕎麦はアレルギーがある人もいるので、配るのは日用品の方が無難だと私は思います。
ただ「引越し蕎麦は配るもの」という習わしを知っている人が引っ越しの挨拶で蕎麦をもらうと「すごくちゃんとした人だなぁ」という印象を持ってくれることは間違いないでしょう。
私は何となく縁起を担ぐのが好きなので、引っ越し当日はお蕎麦を食べますよ。
当サイトが皆様の参考になれば幸いです。